ANNEX(=別館)。ロンドンへ旅行した時の日記「ロンドン旅行記」 | IN ENGLISH 他サイトとのコラボレーション・コンテンツ「黒猫ドウメイ」。 都会でタヌキを見かけた事を大袈裟にレポートした「阿佐ヶ谷のタヌキ」などを掲載。 ※私は阿佐ヶ谷在住じゃないので念のため | |
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2000年9月-10月の
DAY 01 出発と到着
DAY 02 大英博物館と散歩
DAY 03 Marcの事故現場
DAY 04 Golders Green
DAY 05 マンチェスター訪問
DAY 06 ビートルズの街
DAY 07 NOWHERE MAN
DAY 08 ABBEY ROAD
DAY 09 再びお墓参り
DAY 10 慌しい一日
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このページは個人的な記録であり、人様に見てもらうために作ったわけではないのですが、まあ、覗き見するような感覚で見ていただければいいかなと思って作ってます。 一週間とちょっとをロンドンで何かしているとおもう私について書かれています。 ロンドン日記 −9日目ー ふたたびボランに会いに行くさて、ほぼ最終日の9日目。イギリスに名残を惜しみながらも、まず最初に行った行動は、Russell Squareの駅でOne Day Travel Card Zone1-2を買うことに始まる。 本当は、この切符を買った後バスに乗って大英博物館に行く予定だったのだけど、つい勢いで地下鉄に乗ってしまった。乗ったついでに銀行に行く事にする。お小遣いが底をつき、多分ものすごくヤバイ状況にあったので、Finsbury Circusを目指す。 Finsbury Circusではなく、Finsbury ParKという駅があったので、地下鉄でそこに向かう。ここで罠があった。Finsbury ParkとFinsbury Circusは全く関係ない地域であったのだ。後者に行きたかったのだが、前者に行ってしまい、身動きの取れない状態となった。 と、そのときバスがやってくる。「Golders Green」行きのバスだ! これはもう乗るしかないと思ったので、何を血迷ったか、1時間ほどかかってGolders Greenに向かった。 ここで不思議なことがおこる。さっきまでずっと曇っていたのに、突然晴れ出してきたのだ。ロンドンの天候は面白い。1日のうちで天気が瓢然と変わる。 その地でやはり1時間以上ゆっくりしただろうか。秋の風とイギリス特有の低い雲を眺めながら僕はいろんな事を振り返った。明日は東京に戻る。戻ればまた今までの生活が始まる。 だけど、今は違う。僕だけの、きっと自分にしか理解の出来ない不思議な空間と時間にいるんだと思った。分かりにくい説明だけど、つまりはこういうことだ。 まず、時間というのは誰もが共有している財産である。これは貧富・男女・人種・あらゆる差別の無い、公平な財産である。 この時間を学校や会社、家族とその時々に使い分けていく。会社での時間、学校での時間、家族との時間、というようにその場の状況に合わせた時間というものが存在する。 今回、自分がこの時間について取り上げた理由は、誰とも共有してない、自分だけの、まったく自分だけの時間を生み出し、それを贅沢に使った9日間であると回想したからである。帰りの飛行機の時間こそ決まっているが、他は別にたいした規則はない。また、何時までにこれをしなくてはいけないなどという制約もないし、自分のために時間を使えるのである。 会社という存在は、そもそも社員一人一人の大切な時間を安い金で叩き買っているのだと思う。特に日本の会社がそうだ。土曜日も日曜日も、働かなくては行けないし、口では「週休5日制」とかなんとか言っているが、実際には土日のうち、少なくともどちらか出勤しないといけないような雰囲気を生み出している。 また、夕方6時になって帰ろうものなら「怠け者」扱いされるのである。日本の会社はとにかく狂っているのではないだろうか。(もちろんそうでない会社もあるし、西欧でも今言ったような狂った会社はあるだろう) ここで私が強調したいのは、個人の所有する大切な時間というものを、個人個人がもっと大切に扱うべきであるというのである。 そういう意味で、私はこ10日間、大変贅沢を楽しんだ。時間をお腹いっぱいになるほどたくさんご馳走になったのだ。働くでもない、勉強するでもない、ただ自分のために、自分を満足させるために遠くイギリスまでやってきたのだ。 そして、ボランの墓の前で吸ったタバコ、これは今まで吸ったタバコの中でもっとも贅沢なタバコだったに違いない。 |