T.Rex / Marc Bolanのトリビュートサイト。 Marc Bolan(本名Mark Feld)1947年9月30日生 1977年9月16日没。1970年代のBritish Rock,GLAM ROCKを代表するアーティスト。 Tony Vistontiに見出され、朋友David Bowie(デビッド・ボウイ)らと共に若い世代を中心に熱狂的な人気を得る。代表アルバムにElectric Warrior, The Sliderなど。今日も新たなファンを生み出し続けるロック界のメリエス。

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T.Rex On TV レビュー

2005年のBORN TO BOOGIEのDVD化に続き、2006年6月、DEMONよりT.Rex On TV -DVDが登場しました。
BTBが絶頂期のライブ映像をセミ・ドキュメンタリータッチで描いた映画であるのに対して、T.Rex On TVは主にテレビ出演時のT.Rexを集めたコンピレーションDVDです。
こちらも合わせてご覧下さい。

DANDY IN THE UDERWORLD (ドキュメンタリー番組)

今回のDVDで最も特筆しておきたい映像がこのドキュメンタリー番組の収録。
1997年にグラナダTVによって制作・BBC CHANNEL FOUR(CH4)にて放映されたドキュメンタリー番組DANDY IN THE UNDERWORLDが収録されている点です。

T.Rexのことを余り知らないという人でも充分に楽しめる内容になっています。

個人的に興味を惹かれたのは、希少性の高いTyrannosaurus Rex(ティラノザウルス レックス)時代の映像が盛り込まれていたり、Billy IdolBilly Idolが番組内のインタビューに登場していていたりするところ。
予想外の演出や映像に驚かされました。

他にも、マークの子供時代の親友や、マークの兄さん、マネージャー、June Child,トニー・ヴィスコンティなどなど、様々なアプローチでT.Rexという一つの時代を語っています。
このドキュメンタリーだけでも、怪しげなDVD-Rブートを買うより安いし、画質も良いので満足感が高いです。
実際、本編よりこっちばかり見てます(笑)

10 GREATEST HITS

さて、注目のテレビ出演時の映像内容についてですが、こちらはT.Rexとバンド名を短縮表記に変更してから、晩年に至るまでのT.Rexの変遷をテレビを通してたどる趣向で構成。

10 GREATEST HITSと題されて収録されているだけあり、いわゆる有名な楽曲目白押しです。

さらに、冒頭から未公開映像のRIDE A WHITE SWANが収録されていたのには驚きました。よくこんなの探し出せたなぁ・・・。

基本的に、このDVDはテレビで放送された状態をほぼそのまま収録・再現しているので、過去に日本国内で入手可能だったビデオやLDとは質も量も向上しています。
BTBのようにフィルム撮影ではなく、磁気テープによる記録が主体となっているため、映像ソースそのもののデジタル・リマスタリング作業はしていない様子。
少なくともパッケージ版のVHSよりは安定した画質であるし、収録された時代を考慮すれば満足です。

Ride A White Swanから始まり、中期T.Rexの最高の名曲Teenage Dreamで締めくくる、泣かせるDVD構成に冷や冷や(笑)

ちなみに、Teenage Dreamではサンバーストのストラト(1957年モデル?)を手にしています。
マークはどんなギターを持っていても、それが「マーク・ボランのギター」になってしまうところが驚きです。


RAWSの未発表映像とTeenage Dreamを除けば、見慣れた映像。ただし、過去のVHS/LDのように冒頭部分を大胆にカットしたり、終わりを急激にフェード・アウトするという事はないのでご安心を。

SUPERSONIC

番組タイトルから始まるこのコーナー。
そうです、T.Rex中期の一番カッコ良くない(あえて醜いとは書かない)マークだらけです。
Dreamy Ladyが1曲目ですが、テレビ収録用に別録した音源(モノラル収録)が使われています。私は初めてこのバージョンを見ました。
続いてまたもや、Dreamy Lady。こちらはMARC BOLAN ON VIDEO(LD)に収録されているバージョン。太ったジョニーデップ・バージョン。
3曲目に登場するTelegram Samはチープな演奏で魅力半減バージョン。真っ赤なスーツは心斎橋のおばちゃん状態。
続くLondon Boysはまだマシか。先のMARC BOLAN ON VIDEOSolid Gold T.REX / 陶酔のブギー伝説と同じやつ。上記3曲に比べるとファンなら許容出来るカッコ良さです・・・たぶん。

5曲目からはRollin' Bolanと言う番組出演時の生演奏シリーズが続きます。
I LOVE TO BOOGIEはそのトップを飾るにふさわしく、突然スマートになり、しかもヘアースタイルがショートに変化。LondonのWimbledon Theatreでのライブ映像です。
キーボードにディノ・ダインズが参加し、後期T.REXを陰で支えているのが判ります。
すでにこの頃のマークはドラッグとは縁を切ると宣言していたので、顔もスマートで目にも力を感じさせます。
息子ローランの誕生も関係しているのでしょうか、パパになると強くなるものです。
音楽的にもこの頃の楽曲はもっと評価されてもおかしくないのだけど、ただ、やはりEWと比較すると音楽的な価値は低く見積もられしまうのは否めないです。
I love To Boogie, Funky London Childhood, The Soul Of My Suit, New York Cityと続き、ラストのLaser Loveは収録時のミキシングが悪いのを考慮すると恐らく後期T.Rex最高のパフォーマンスではないかと思われる程クールな内容。

一通りライブ演奏が終わると、半ば詳細不明の2曲。プロモーション用に撮影された映像なのか、もしくはテレビ放送用なのか、いまいちわからないけど、とにかく2曲続きます。
黒いラメ入りのスーツを羽織ったマークが、白鳥に乗って登場。もちろん楽曲はいうまでもありません。(あえて書かない)
衣装は、The GrooverのPVと同じでしょうか、仮面ライダー風のコスプレをしているような印象。
この頃のショートヘアでクールなマークって、初期のマーク(アルバムT.Rex〜EWにかけて)の次に好きです。
白鳥の次はカラフルな風船と戯れるLaser Love。演出意図に疑問を感じますが、どこか近年のジョニー・デップを彷彿とさせます。

気分一新、Supersonic Christmas Showに突入。3曲がライブ会場で演奏されます。
髪の毛も長くなってきたし、顔もスッキリ。バンドとしても安定している方でしょうか。
この時期は既にトニー・ヴィスコンティが離れてしまっているので、録音状態やそのミックスが不安定です。もし、ヴィスコンティが関わっていたら、後期T.Rexの評価は現在今の100倍は良かったでしょう。

映像は、グロリア・ジョーンズとのデュエットで有名なTo Know You Is To Love You。名曲です。そして、Crimson Moonのフッテージに続き、The Soul Of My Suitのエフェクト掛かりまくりバージョン。画面の半分がミラー状態なので、あんまり面白くありません。

そしてラスト2曲はGET IT TOGETHERから生演奏2曲。The Soul Of My SuitDandy In The Underwold.
モノラルで収録されているので、音質に関しては物足りなさを感じますが、演奏はしっかりしています。
映像自体は既に市場に出回っているものと同じですが、若干尺が長いかもしれません。

ITS'S ABOUT ME REALLY...

このDVD最高のパフォーマンスを見せてくれるパートに突入。
MUSIC IN ROUND-ROCK OF AGES-と題してスタジオで生演奏を行うT.Rex。1971年12月8日に収録された公開番組でのライブ演奏は、T.Rexがイギリスの少女たちのハートをRULEしている時。
番組がそのままDVDに収録されちゃってます。
大好きなキャディラックもバッチリ演奏しているし、インタビューに答えながらのマークの「普通にしゃべっている映像」は、まだ見たこと無い人には必見です。
アコースティック・ギター1本で演じるSpaceball Ricochet。髪の毛の1本1本が見えます!

これらライブ映像に続いて、1972年7月23日に放送されたRussell Harty氏によるインタビューでは客席の女の子からの質問に気さくに答える姿が印象的。
クイズ番組「POP QUEST」へのゲスト出演時の映像ではMarc On Waxを立ち上げた事について質問を受けています。答えはDVDを見てのお楽しみです。
上記2番組の出演での演奏はありませんが、普通にしゃべっているマークの映像をじっくり堪能出来るのは、このDVD以外には無いでしょう。
※ただし、ブートや世界で唯一の公式ファンクラブであるOMBFCでは入手可能かもしれません。日本のファンクラブは入ってないしそのつもりもないので知りません。

ざっと以上のような感じですが、全体としては非常に好印象です。
不満も無いわけではありません。Chilla Black Showでの演奏や、ボラン死後に最終回の放送があった番組"MARC"、フランスでのテレビ出演時の映像など、当初計画があったけど諸事情で今回のDVDに反映されなかった映像がまだ残っています。
また、ビデオクリップ映像も、中期T.Rexの太ったマークはあるけれど、初期の映像やTyran. Rex時代のスティーブとのデュオ映像など、本当はあるのにきちんと収録されなかったものがまだまだ存在しています。
ただ、充実した内容に加えて、日本では見ることの出来なかったドキュメンタリー番組やインタビュー映像など、それまで希少価値が高いとされていた映像が1枚のDVDに、それも惜しげもなく収録されたのは、一重にイギリスのDEMONのプロデューサーであるソフィーさんを含め、イギリス本国のファン・コミュニティー、関係者諸氏の努力の賜物でしょう。

BORN TO BOOGIEとはその角度もスタイルも異なるアプローチで制作されたこのDVDは、ファン向け趣向が高いのは否めませんが、換言すればファンであれば買って損は無いと断言出来ます。

収録内容

DANDY IN THE UNDERWORLD

マンチェスターにある放送局「グラナダテレビジョン」による50分のドキュメンタリー番組。
1997年に放映。

TEN GREATEST HITS

RIDE A WHITE SWAN - 13th fEBRARY 1971
HOT LOVE - 5th JUNE 1971 (TOTP)
GET IT ON 30th SPETEMBER 1971 (ZDF, Germany)
JEEPSTER - 15th JANUARY 1972 (ZDF, Germany)
TELEGRAM SAM - 29th APRIL 1972 (TOTP)
METAL GURU - 24th JUNE 1972 (TOTP)
CHILDREN OF THE REVOLUTION - 11th NOVEMBER 1972 (TOTP)
SLIDE GOLD EASY ACTION - 3rd FEBRARY 1972 (TOTP)
20TH CENTURY BOY 14th 1973 (ZDF, Germany)
TEENAGE DREAM - 13th APRIL 1974 (ZDF, Germany)

SUPERSONIC

THEME TUNE 4th OCTOBER 1975
DREAMY LADY 4th OCTORBER 1975
DREAMY LADY 14th OCTORBER 1975
TELEGRAM SAM 21st FEBRARY 1976
LONDON BOYS 21st FEBRARY 1976

ROLLIN' BOLAN

I LOVE TO BOOGIE 28th AUGUST 1976
FUNKY LONDON CHILDHOOD 28th AUGUST 1976
THE SOUL OF MY SUIT 28th AUGUST 1976
LASER LOVE 28th AUGUST 1976
RIDE A WHITE SWAM 16th OCTORBER 1976
LASER LOVE 16th OCTOBER 1976

SUPERSONIC CHRISTMAS SHOW - THEATRE ROYAL, DRURY LANE

I LOVE TO BOOGIE (UNKNOWN)
THE SOULD OF MY SUIT (UNKNOWN)
NEW YORK CITY (UNKNOWN)
TO KNOW YOU IS TO LOVE YOU 12th FEBRARY 1977
CRIMSON MOON 12th FEBRARY 1977
THE SOUL OF MY SUIT 2nd APRIL 1977

ITS'S ABOUT ME REALLY...

MUSIC IN THE ROUND
JEEPSTER
CADILAC
SPACEBALL RICOCHET
TELEGRAM SAM
INTERVIEW -
ELEVEN PLUS INTERVIEW
POP QUEST INTERVIEW
2006/07/12